PRINT


 試作完成したアンテナ直下用プリアンプ

  使用部品
  高周波リレー基板 MAKI DENKI S-002
  搭載リレー OMRON G4Y-152P (12V DC)
  広帯域ローノイズアンプ COSMOWAVE LNA2747

 (防水ケースは 2020/01/25の記事 参照)

2020/01/15
Antenna Preamp for HF/VHF/UHF
オールバンドアンテナ直下用プリアンプの試作

6m FMバンドで感度不足が否めない。トランシーバ内のプリアンプを動作させてもノイズも一緒に増幅されて役に立たないので、技術的な興味もあって、アンテナ直下に取り付けることを目指してプリアンプの試作を始めた。

プリアンプ自体は、以前モービル用トランシーバにに組み込んだことのある COSMOWAVE の広帯域ローノイズアンプ LNA2747 が出てきたのでそれを使うことにした。帯域の制限はかけないので、HF/VHF/UHFのオールバンドで使えるはずである。

送受信の切り替えには幸いにもローカル局が譲ってくれた MAKI DENKI の高周波リレーユニットを2個使った。

入出力の同軸コネクタも含めて取り付けるためにアルミ加工に手間取ったが、次の2枚の写真は第1次の試作である。(写真はクリックで拡大)

左がアンテナ側、右が送受信機側である。この構成でサイズは 27 x 30 x 115 mm とかなりコンパクトにできた。 手元で一応動作することを確認したが、電源を入れたり切ったりするとプリアンプが正常に増幅したりしなかったり不安定であった。

動作停止状態ではアンテナから遮断されているかのように静かになる。 アンプ入出力の接続をリレー端子から単線で接続していたので、確かめてはいないが、入出力の結合・正帰還により発振状態になっているのではないかと思われる。

試みにアンプ入出力の接続をツイストペアとしてみた。これにより多少の改善はされたが完全には安定しない。 多少でも改善されるということから、入出力間の結合の問題との見解は正しそうである。

そこでリレー基板を裏返しに配置し、不整合部分を減らし不要な輻射や結合を減らすべくコネクタの中心導体および外部導体を基板に直接はんだ付けした。この写真はプリアンプを取り付ける前の状態である。

入出力のリレー端子は最初の試作時よりも離れ、送受信の信号(接続)経路は交差することになった。

プリアンプ基板は送信時の同軸ケーブル(スルー)の上に配置、軽量の小基板なので接続線で支持され、特にねじ等での固定は不要と思われる。プリアンプを取り付けて完成したものが左の写真である。 全長は 7mm 短くなり 27 x 30 x 108mm となった上、動作は狙い通り安定した。

送受信切り替えのタイミング回路や防水ケース、直流の送電の方法などこれから考えなければならないことは多い。