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2018/10/22
Improvement of 50MHz Vertical Dipole replacing SB14 with SB15
SB14をSB15に置き換えて50MHz垂直ダイポールアンテナを改良

SB14使用の50MHz垂直ダイポールアンテナの感度を上げる試みとして、ラジエータエレメントであるモービルアンテナSB14をSB15に変更してみた。ラジアルに相当する追加した垂直エレメント(カウンタポイズ)への変更は加えていない。

その結果、今までFM受信でR=1~2(了解が極めて困難、ときどき言葉が分かる)という程度だった局の信号が R=3~4(4に近い実用可能なレベル)に改善された。

SB14よりもSB15の方がエレメント長が長く、より広い空間から電波を拾うことができるので受信強度が上がっていると考えられる。この改善レベルには実用的な観点から決定的な差があると言って良いだろう。参考までに交信周波数でのVSWRは1.2であった。

ところでそれぞれの取扱説明書の仕様より:
          SB14     Gain=2.15dB     Length=1.08m
          SB15     Gain=2.15dB     Length=1.53m

このように仕様上ではエレメント長が大きく違うにもかかわらず同じ利得ということになっている。

アンテナの利得計算の上では、アンテナを微小エレメントに分けてそれぞれに誘起される電圧を合計して求める。もちろんそれぞれの微小エレメント誘起される電圧は外来電波の電界強度に比例するから、短いアンテナの場合合計電圧は同じ場所に設置された長いアンテナのそれよりも小さいはずである。

したがって長さの違う SB14 と SB15 とが仕様上で同じ利得であるというのはどうも合点がいかない。