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比較用5D-2V(1m長)の測定 / Reference
2017/07/23
Coaxial Cable Loss Measured
同軸ケーブルの損失を測定

ベランダから天井裏経由の同軸ケーブルが2本、非使用で残ることになった。

(1) 一本はDS150Sに接続していた外装が白で全長11.5m、鋼板の屋根上を這っていたためひび割れが見られるほど傷んでいる5D-FBケーブル。 DS150Sはカタログのダウンロードファイルのタイムスタンプが2006年なので少なくとも11年は使用している。 (2) もう一本は外観上はこれより痛んでいるようには見えない全長16.1m黒の5D-FBケーブルだが。。。 (3) 室内に保管してあった9.5m長の同軸ケーブルも加えてケーブル損失を次のような構成で測定してみた。

 トランシーバ=====被測定ケーブル=====通過型電力計===ダミーロード
 C600S    5D-FB     W-271A   DL1500

432MHzにおいて通過型電力計による指示値は次のようであった。(SWRはいずれも1.0) なお比較用に 1m長の5D-2Vを測定したところ 5.2 [W]であったので、これを基準として1m当たりの損失を計算した。
(1) 11.5m白5D-FB  3.5 [W]
  (10log(3.5/5.2))/11.5=-0.15 [dB/m]
(2) 16.1m黒5D-FB  2.6 [W] 丁度50%ロス!
  (10log(2.6/5.2))/16.1=-0.19 [dB/m]
(3) 9.5m室内保管5D-FB 4.5 [W]
  (10log(4.5/5.2))/9.5=-0.066 [dB/m]

同軸ケーブルのメーカーは三本とも異なり、使用状況が違うので比較しにくいが、次のように結論。

室内保管(ときどき移動運用で使用)していた同軸ケーブルは、5D-FB同軸ケーブルのカタログ上の損失は-0.131[dB/m]よりもかなり良好で、まだ使用できる。
それに対して屋外使用していた同軸ケーブルはカタログ値に比べても、長年の間に0.2~0.6[dB/m]も劣化したのであろうか。簡単にいうと5D-FBが5D-2V(-1.85[dB/m])並みになってしまったようで、廃棄することにする。